そして、
ようやく冒頭に戻る。

お祖父様が乱入後、
突然、彼女が
武家女子5か条を読み上げ、
「いい妻になります。」と
宣誓したのだ。

僕は、ずれ落ちた眼鏡を正すことなく、
呆気にとられていた。


彼女は、
美しく微笑み、

「一日も早く、
理太さまに認められますよう
邁進いたします。」

と頭を下げた。


な、


何回頭を下げるんだ。




…。


僕は、とんでもない子を
1ヶ月とはいえ、
お嫁さんにすることなったのでは、
ないだろうか。