あの日から私は佐藤くんの彼女になった。

今でもたまにこれは夢なんじゃないかと疑いたくなる。でもそんな時は決まってブラック佐藤が、


「夢か現実か今すぐ分からせてあげようか?」

って所構わずキスしてくる。

あの爽やかな祐也くんは何処へ行ってしまったの。




あれから早いもので私達は高校2年になっていた。

譲さんには祐也くんと付き合ってすぐ正直に話した。譲さんは俺が最初に目つけたのに。なんて言ってたけどおめでとう。って言ってくれた。


楓は、最初から私が祐也くんを好きな事はバレてたらしく良かったね。って自分の事のように喜んでくれた。そして実はとか言って矢代くんと付き合い始めてた事を教えてくれた。そりゃー直ぐに言ってくれなかったのはショックだったけど、私の事を思ってのことだって分かったから何も言わずに祝福した。


1年前には考えられなかった。友達が出来てまさか初恋の人と両想いになれるなんて。

もう過去の自分は振り返らない。明るい未来だけを信じていくんだ。



終わり