ケータイ小説 野いちご

初恋パレット。~キミとわたしの恋の色~

*3rd.pallet こいいろ*
遠ざかる、キミの背中

 
それでも容赦なく時間は過ぎる。

夏期講習の前半が終わり、お盆休みを挟んで講習の後半が始まった。

今日は最終日。

そして、講習が終わった午後からは、電車で15分ほどの距離にある〝かしの木公園〟というところに出向き、かねてからの約束どおり百井くんとわたしでデッサンをしたり写真を撮ったりと、出かけることになっている。


講習は、午前11時に終了予定。

学校から生徒がいなくなるのを待ってから、コンビニなんかでお昼ご飯を調達しつつ電車に乗り、公園で食べる、という段取りを決めたのは、もちろん百井くんだ。

相変わらず自分と一緒にいることでわたしに迷惑がかかることを恐れているらしい彼は、教室では今日も絶賛、一匹狼を貫いている。

百井くんが心配するといけないと思い、前もって学区からもほどほどに離れている〝かしの木公園〟を候補に挙げてみたんだけれど、どうやら彼には、わたしの配慮では、まだまだ足りないところがあるらしい。


『学校が終わったらすぐに行こうね!』

とメッセージを送ったら、

『バカか、みんな帰ったあとに決まってんだろ』

と普通に返信がきて、なんとも形容しがたい切ない気分になったのは、昨日の夜のこと。
 

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