私の父は、大手食品メーカー、

[若宮グループ]の社長。

母は、海外を飛び回る国際弁護士。

そんな誰もが望むような

恵まれた家庭に生まれたのが、

私、若宮詩織。

小さい頃から、父も母も仕事ばかり。

構ってもらえなかった私は、

1人でいるようになった。

楽しくもなければ、悲しくもない、

そんな1人の生活。

私の顔からは笑顔が消え、

誰にも心を開かなくなっていた。

なんでこんな家に生まれたんだろう。

そんな気持ちでいっぱいだった。