週明けの月曜日。
いつもとは違う週末を過ごしたせいか、なんだか心が重い。
頭にあるのは高野くんのことばかり。
「ほんと、ばかみたいだよ」
なかったことにしたはずの想いが、まだ胸の中でくすぶっている。
遊園地に行った日の夜は、二人がどうなったのか気になってあまり眠れなかった。
昨日も高野くんのことを考えてたら、あっという間に一日が終わっていた。
カバンにしまったままのピンク色の手紙を、今でも捨てることが出来ずにいる。
誰にも見られないようにカバンの奥にしまいこんで、忘れようとすればするほど濃くなっていく想い。
伝えようって決めたはずだったのに。
カバンがズシリと重くて、肩が下がってしまいそう。
『はぁ』ともう一度ため息を吐きかけた時。
「花梨ちゃん、おはよう」
学校に着いて教室までの道のりを歩いていると、後ろから元気よく肩をポンと叩かれた。