ケータイ小説 野いちご

俺の方が、好きだけど。

Step*1
なかったことにした想い



朝のHRが終わって授業が始まる。



はぁ。


なんで同じクラスなんだろう。


昨日までまったく気にならなかったのに、斜め前に座る大石さんの背中に目が行く。


背筋をピンと伸ばして、後ろ姿まで綺麗だなんて反則だよ。


そりゃ、みんな惚れちゃうに決まってる。


高野くんだって……惚れるよね。


ますます、わたしなんかじゃ敵わないって思い知らされた。


圧倒的に目立つ大石さんとわたしじゃ、比べものにならない。


そりゃ、わたしのことを覚えてないわけだよ。



キヨ君の隣が大石さん。


授業中大石さんの背中を盗み見ていると、キヨ君が振り返って何度か目が合った。


わたしの気持ち……高野くんに言ったりしないよね?


大丈夫、だよね……?


仲が良いから心配だけど、バラすなら昨日の内にバラしてるよね?


キヨ君は唯一わたしの味方をしてくれてたし、言いふらしたりはしていないって信じたい。


ウワサにもなってないし、他の人も黙ってくれてるんだろうって勝手にそう解釈した。



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