ーーミーンミンミンミン
朝、わたしは補習へ向かうべく通学路を歩いていた。
八月に入って暑さがより一層増した気がする。
容赦なく照り付ける太陽が憎たらしい。
全身が汗だくで気持ち悪かった。
「ちょっといい?」
そんな時、わたしの肩を誰かが掴んだ。
「ね、寧々……?」
振り返ると、そこには太陽の光に目を細める寧々の姿。
だけど、なんだかその表情は曇っていて青ざめている。
わたしの前ではツンとしてる寧々が、なぜか今はすごく弱々しく見える。
何かあったのかな……?
「ちょっと来て」
寧々はわたしの腕を取ると、通学路から外れた細い通路に入った。