学校帰りにファミレスに寄って甘い物を食べようと話てたあたしたちはファミレスに寄った。
ソファー席で向かいに座ってチョコレートパフェを夢中に食べる颯に声をかける。
「颯、ちょっとこっち向いて」
「ん?」
やっぱり…。
「動かないでね」
「おー」
あたしの方に端整な顔を向けた義弟の颯。
颯はあたしのお母さんの再婚相手の連れ子。
その颯の顎を人差し指と親指で挟む。
「…は?」
ポカーンとしてる颯を無視して、颯の顎についていたチョコを親指でグイッと拭う。
「…は、ちょ、今のなんだよ⁉︎」
「颯の顎にチョコがついてたの」
ほら。と、親指についているチョコを颯に見せる。
そしてそれをペロッと舐めれば、目の前にいる颯が顔を真っ赤にした。
「…反則だろ」
スプーンを持ってない手でふわふわの茶髪をグシャっとした颯は涙目であたしを睨んできた。
「なに?」
「俺の気持ちも知らないくせに…」
ボソッとつぶやいたと思ったら、颯の身体がテーブルに乗り出してあたしに迫ってきていた。
「っん、」
「ここもチョコついてる」
あたしの唇や、頬をペロッと舐めてきた颯。
「…やめ、」
「やめるわけないじゃん。
だって、俺さっきの結構恥ずかしかったんだからな」
そう言った颯はまた顔を赤くして、あたしに迫ってきた。
そして
甘い甘いチョコの味がするキスをした。
fin.