「おにぃちゃん…?」



机に伏せてスヤスヤ眠るお兄ちゃんに声をかける。




こんなところで寝たら風邪引いちゃうのに…。



全くもう。と、思いつつお兄ちゃんに毛布を持ってきてかける。




「…ん、しぃ?」




もぞもぞと動いたお兄ちゃんは、寝ぼけ眼をあたしに向けてきた。




「あ、ごめん。
起こしちゃった?」


「うんん…大丈夫」




そう言ってふんわり笑ったお兄ちゃんに胸がキュッと締め付けられる。




「…しぃ?」


「おにぃ、…大好きだよ」


「ん。俺も」





あたしの言葉に嬉しそうに笑ったお兄ちゃんは、あたしの腕をグイッと引っ張った。





「えっ…ん⁉︎」




「しぃ可愛すぎ」




チュッとリップ音をさせて離れたそれ。




お兄ちゃんはニッコリ妖艶に笑った。






あたしたちの関係は禁断?




違うよ。






これがあたしたちの兄妹愛。




あたしたち流の愛情。



fin.