「いいですか、槻倉くん」


「先輩を君づけで呼ぶとはいい度胸してんな」


「ごめんなさいごめんなさい。先輩マジですいません」



梅雨中頃。


この地方は梅雨は6月初旬ぐらいから7月初旬ぐらいである。


つまり6月下旬ちょい中旬よりってことだ。


そんな中途半端な時期の出来事といえば。


テスト成績発表。


もちろんの如くあたしはトップだよ。


ちなみに優季クンは前回と変わらず2位。


テストが終わったので、ゲームを貸して数日前にマリカーを挑んできたのは昨日の事のようだ。


もちろん、優季クンをギタギタにしてやった。


フン。美沙ちゃんに勝てると思うなっての。


ちなみにはるるんはテストでもお構いなしに絶賛イチャイチャしていた。


しかし、テストの出来は、前とあまり変わらなかったらしい。


マジでムカつく。次あったらラリアットかます。


そう決意した昨日。


今日ははるるんの尾行をしたいと思います!


ということで冒頭に戻る。


先輩を我が兵にしたてあげようとしたら、睨まれた。うん、怖かった。


ごめんちょ。


「マジでごめんちょんまげんこつ」


「お前、殴られてぇのか?」


「いえ、滅相もない」


コホンと場の空気を変えようとわざとらしく咳をする。


「今回ははるるんの尾行をしたいと思います。美沙ちゃんリサーチによると、、、、」