あの人の家を出たのは、
高1。


今だに愛人やって、
男に金と家をもらって生活している人。


そんな生活が嫌だった。


だから家を出て独り暮らしをしている。


「お…お邪魔します。」


「何、緊張してんの。」


「別に…してない。」


してる癖に。


遠慮がちに、入って
ソファーに座った。


「ようこそ。
第1号様。」


「は?」


「女いれたことない。
本当に、結衣が初めての
客。」


「な、なんかすみません。」


「だから、遠慮すんなよ。キモイ。」


「だって…ねえ。
私が第1号って。」


「結衣ってさ、可愛いとこあんね。」


「は?」


「男の家なんか余裕で入ってんのに、ガチガチじゃん。」



挙動不審だし。


「なんか…変な感じ。」


「あーあ、そんな意識されるとこっちが意識する。」