「ねーねー!聞いた!?
4組のクールガール昨日また他の男といたらしいよー。」


「あー知ってる。
クールガールなー。つうかクール気取ってやることやるよ。あの女。」




女子って何で、トイレで
悪口好きなんだろ。


てゆうか、アンタ等に
関係ないじゃない。


キャハハと笑う女子の
トーク。


それに構わず、個室トイレから出た。


「あ…柴又さん…」


"クールガール"


いつしかそう呼ばれた。


冷血、冷酷、笑わない、
泣かない。


「邪魔…」


手を洗いたいのだけれど、手を洗う場所に女子がいるから洗えない。


「ねー、アンタさ
クール気取ってるけど
すっごい男好きなんだね。」


「ちょっ…やめなよ!楓。」


「だったら?
男好きだったらいけない?あーそっか。ブスだから
モテないか。」


「はあ?
アンタ、調子乗んなよ!」


「ちょ…楓!やめなって!」


パシンと頬に痛みが走った。