あれから10年たつ。

今、夏輝とあいつのところに会いに行くことになった。

「あれから10年か……」

結局、俺はあのあと誰とでも合わなかった。

何人の女とつき合った。

だけど合わなかった。

あいつが忘れられなかった……

「そういえば言ってなかったな」

あいつのこと一言も『好き』と……

「由宇ー知ってたか?」

何をだ?

「未夜ちゃん……

悲しかっただろうな」

何がだ?

夏輝……




お前はあいつの何を知っている?



ーーーーーー

ーーーーーーーーーーーー

え?

何で?

何でひとりでそんなこと考えていたんだよ……

何でーーーーーー

おれを怒らなかったんだよ……

言ってくれれば止めたのに……

嫉妬してもらいたかっただけなのに……

何でーー








お前はそんな優しいんだ?

あのときお前が好きな人が出来たっていったから……

俺は狂ったように

『わかった』

って言ったのに……


あの時お前はーーーー


未夜ーーー

ごめんな?


こんな俺でごめんなーーー?


許してくれないよな……


今から会いに行くからーー


抱きしめさせてくれー……


俺らは未夜の家にいった。


「未夜!」


俺は急いで未夜の家にはいって未夜を探した。


だけどそこにはいなくて……


ひとつの仏壇があった

その写真のカワイイ女の子はーーーーーー


未夜だった……

なぁ?

こんなことあるか?

俺、わかんねーよ。

未夜?

この写真は未夜じゃないよな?

夏輝……?

夏輝を見ると涙をこらえていた。

だけどとても目は真っ赤になっていた

夏輝……

これは本当なのか?

あの笑顔はもう見れないのか?

夏輝、なんか言ってくれよ。

「未夜ちゃんこう言ってたんだ。」

え?

「幸せになって?って」

どうしてだよ……

何でだよ……

お前は


いつまでも俺の彼女だからーーーーーー




その笑顔をいつか見せてくれ……






                 ~ End ~