一時間後――。

湊叶さんの、手際の良さのお蔭で

テーブルの上には、温かな湯気と美味しい匂いを運ぶ五品が並べられた。

青菜の浅漬け、豆腐の味噌汁、だし巻き卵、舌平目のムニエル、炊き立てのご飯。

どれも美味しいそう過ぎて、生唾が止まらない。



「いただきます♪」

「……いただきます」



二人そろって、向き合って食べる朝食。

なんか変な感じがするけれど、でも心地いい。

それに、どれも優しい味がして空っぽの胃に沁み渡る。



「美味しい」

「それは、どうも」



結局、殆ど湊叶さんが作ってくれて

私と言えば、お米を磨いで炊飯器に入れただけ。