二人のそっくりな女たちは少しのずれもなく声を揃えていった
『こんにちは』

まるで、機械のように精密に合わせられた音は聞いていて気持ちが悪くなるようなものを持っていた。僕は少し戸惑いながら
「どうも....」と小さく返した。
そのふたりの女は本当によくにていた。いや似ていたのではない、そのレベルを遥かに越えていた。そう、まるで、クローンだ。もし彼女らが違う服を身にまとっていなかったら僕は彼女らを見分けることは出来なかっただろう。そのくらい二人はよく似ていた。
「時の歪みに気づいたのですね」
彼女たちは再び声を合わせた。
顔色ひとつかえずに。
僕は彼女たちのいっていることの全てにおいて意味を理解していなかったがそれを言うとキリが無さそうだっのでとりあえず黙って聞いておくことにした。
「私達はずっとあなたを探していました。葉山様。今ここでお目にかかれて光栄です。私共のタイムリミットはせまだておりますので一刻も早く...」


.....( ̄ー ̄)
無理だ。謎が多すぎる。存在自体もまず謎だが一秒たつにつれ、それは深まっていく。黙ってきいていられる話ではない。僕は彼女たちの話をさえぎってとりあえず駅ビル内のカフェにはいった。