日曜日の駅は人が少ない。改札を出て次の改札まで全速力で走って行く人の波も今日はない。いつものサラリーマンも、いつものワーキングウーマンもいつもの学生も、日曜日は父親になり母親になり...そして家族になっているんだろう。

僕は缶コーヒーをのみながらベンチに座って、そんなことをぼんやり考えていた。
僕の、家族...。一人っ子として生まれ、家庭は裕福なわけではなかったが特に不自由をしたこともなかった。なにか特別な才能があったわけでもなかった。それといって目指すものもなかった。『普通』が似合う少年だったのだ。時々悲しくなることがある。僕には生きている意味があるのか。死のうという話ではない。ただなにか、ひとつだけでもいいから周りに負けないものが欲しかった。なんでもいい、みんなにすごいだろ、って言えるようなことが、たったひとつだけでもいいから、欲しかったんだ。
僕の代わりはいくらでもいる。そう思い知らされ、生きるのがつまらなくなったのはいつからだろう。夢をみなくなったのはいつからだろう。




具体的な数字はしらない。
ただ、

ずいぶん前からだろう。