ケータイ小説 野いちご

ウタオト

volume.0
♪.もう、音楽はやらない



ピンポンピンポンピンポンピンポン。


玄関のインターホンが連打される音で、私は目が覚めた。


今は朝の6時19分。



私は無理矢理覚醒させられたことに腹が立ち、寝癖がついたまま玄関に向かった。



寝癖を直して出るような来客じゃないのは分かっている。



「万紀!毎朝毎朝うるさい!」



ドアを開ければ、そこには見慣れた幼馴染み、香住万紀(コウズミ マキ)の姿があった。



「おはよー、歌音!今日は一段と髪が爆発してるよ」



「……うるさい、帰れ。私は寝る」




ドアを閉めて、半ば強制的に万紀を返そうとしたけど、万紀の手に握られているフルートが入ったケースを間に挟まれていて閉めれない。

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