ケータイ小説 野いちご

漆黒の闇に、偽りの華を

接近



「百合、います?」


幹部室は2階にあった。


恭がドアを開けると、ノートパソコンの前に女の子が座っている。


茶色のウェーブがかった髪を、高い位置で一つにまとめていて、色白のうなじが妙に色っぽい。


その子はあたし達に気が付くと、大きな猫目を見開いて口をポカンと開けた。


「恭が……女の子連れてるよ……。」


「あ、こ、こんばんわっ。」


女の子は、恐る恐るあたしに近付いてくると、あたしのすぐ前に立って、


上から下まで舐め回すように私を観察してくる。

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