ザカリア side

「あらあら貴方、まだ寝てるのですか。
もう日が登っていますわよ。
今日は大事な日でしょう。。。」


「。。。。!」


エリサベトの声で目が覚めた。

急いで出かける用意をして朝食を食べずに家を出た。


先週、祭司職の会議でくじを引いたら、運良くわしの番がやってきて、あんなに喜んでいたのに、忘れてしまうなんてなんと言うことじゃ。



わしの名はザカリア。

言葉使いでわかると思うが言っておく。


わしは年寄りじゃ。


さっき起こしにきてくれたのが妻のエリサベト。


彼女も年をとっているが、わしにとっては世界一 美しくて優しい妻じゃ。

わしたちは貧しい家庭を過ごしているが
幸せじゃ。


一つの限定を除いては。



それはエリサベトが不妊で、わしたちには子供がいないこと。