なんなんだ一体…


さっき急に校内放送が入って呼ばれたと思ったら…


「八王子爽くん。黄瀬徹《キセトオル》くんには常盤ヶ丘学園に通ってもらう」


との事だ。


どこだよ、その学校。


まず聞いたこともねーし…


「それ、どこの学校?」


面倒そうだったらやめよう


「新しく出来る学校だ。ちなみに超能力者を開発する」


…は?超能力者?


「爽…どういうこと?」


いやいやいや…俺に聞くなよな


「知らねーよ。つーか何なんだ?超能力者って…」


頭おかしいのか…こいつ…


フザケてるにしては真面目だし…


うーん…よくわかんねぇな


「テストを行ったんだ。そのテストに合格した人のみ、常盤ヶ丘学園の入学が許可された」


常盤ヶ丘学園…か。


「今の生活、面白くねーだろ?ただなんとなく過ごしてるだけだろ?」


確かにそうだ。


何かに熱中することもなく…


ただ何と無く生きている


「……俺、その学校行くわ」


……は⁉︎


「おい、徹。真面目に言ってる?」


こいつって超能力とか興味あったっけ?


「いたって真面目。このおっさんと言う通り、何と無く過ごしてた。だから…生活環境を変えて過ごすのもいいかもしてれーだろ?」


……確かに。


今の生活がつまらねぇわけでは無い


でもだからと言って面白いわけでもない


「……俺も、行く」


気づいたら言っていた


徹が居るならまだなんとかやっていける気がする


それに…俺も新しいことをやりたい


久しぶりに熱中できるものを見つけたい


「ありがたい…」


何がだ?


「こんなフザけた話をするだろう?超能力者なんて。バカにされるのも少なくはないんだ。だから真面目に取り合ってくれるが嬉しくてなぁ…」


あぁ……分からないことはない


俺だって一人だったら絶対バカにしてた


この人たちも真剣なんだ…‼︎


新しい学校を開いて…


生徒を一人一人頼み込んで…


バカにされるのも覚悟して…


「これから…よ…ろしくお願いしま…す」


改めて礼を言うのも久々で何だかくすぐったい…


「俺も。よろしくお願いします」


「じゃあ、説明をするな」


この前のおっさんの学園の説明、寮の説明、年の説明が始まった