里子から養子…。


なんかたらい回しにされてる気分……。


「今日は二人共泊まって行きなさい。」


「…お世話になります。」


頭を下げる聖十をみる。


多分私の心は今、悲しみの青と絶望の黒でいっぱいだ。


「真琴ちゃん、部活の後でしょう?」


ソっと麗子が真琴の体に触れる。


「!…冷え切ってるじゃない!!早くお風呂入っちゃいなさい。」


そう言ってタオルとパジャマをくれる。


「こんなものしかないけど……」


〝ブンブン〝


これ以上にないってくらい首を振る。


「ありがとうございます…。」