「もーバカ、ほんと過保護!!」




ブツブツ蒼の文句を言いながらナースステーションの机に白衣のポケットの中身をすべて出した。





「…確か薬入れたんだよなぁ」





今朝服のポケットに入れてきたやつを、確か白衣のポケットに入れたはずだったんだけど。






「ないな…。………にしても何であんなに過保護なんだろ、限界な訳ないのに…」





「蒼先生の愚痴ですか?」





振り返ると点滴にマジックで何か書きながら、私を見つめる看護師の藤宮くんがいて。





「……聞こえてた?」





「ばっちり」