「バカじゃないの?」


次の日の昼休み、私が昨日の委員会であったことを話すと紗和に言われた言葉がこれだった。


「いや、だってあんなカッコイイ人にこんな普通のやつが話しかけるとか罪だから!」

「意味わかんないし」


だってだって例えるなら、すんごい高い山の上に生えてるよく効く薬草が、ある日突然目の前にポンッて現れたら、逆に触ろうとか思わないじゃん…


「あんた例え下手」

「え!?今の口にでてた!?」

「全部ね」


いっつもこれだ…

なんだか私は思ってることがすぐ口に出てしまうらしい…


「まぁ次の機会があったら絶対話しかけなね。」

「全力を尽します!」


私は片手をグッと握った。