「せ、せ、先輩は、なんか、日々レベルアップしてますよね」


いつまでもおさまってくれない頬の熱を誤魔化しながら、先輩と街を歩く。


うう。今になってキュロット穿いてきてよかったとか思ってる自分がいる。

里菜とチョコちゃん超ありがとうとか思ってる!うわああん!


「レベルアップ?」


隣を歩くイケメンは、未だに狼狽えてる私に対して、ものすごく余裕そうだ。

そこだよそこ!レベルアップしてますよ!


「あ...ああいうことを、サラッと言っちゃうようになりましたよね」


前はもうちょっと照れてたのに!そこもまた最高に可愛かったのに!


「...ああ。まあ、僕も慣れてきたかもね」

「お、女の子を口説くのが?」


だったらとんだプレイボーイじゃないか。

そう思って見上げると、「違うよ」とムッとした顔をされた。


「百合を口説くのが、だよ」

「....!!」


...む、むり、無理!今日の先輩こわい!

黒ブチメガネがさらに破壊力をあげている!私は今日死ぬ気がする!