「どこ見てんだよ。」


えっ?!

横から声がして、振り向けば


「……架瑞。」


架瑞が座って居た。


「海好きだなお前。」


歯を見せながら無邪気に笑う架瑞に、安心してか涙が出てきた。


「うわっ!何で泣いてんだよ?」


慌ててる架瑞。
止めようって思っても、止まらない。

次から次へと溢れ出てくる。


「わかっないっ。けど、安心っして…。」


「あー泣くな?な?」


ぎこちなく頭を撫でる架瑞に"ホッ"する。