優雅side


ほのかに香る花のような、甘くて優しい不思議と安心する香り。


ずっと、探し求めてた。


彼女の香り。


「……ずっと、探してた……どこにも、行くんじゃねー……」


あの時、手を離して逃がしていなければ……と何度後悔したかなんて、数え切れない。


探しても探しても彼女は見つけられなかった。


間違えるはずが、ない。


確かな記憶はなくても、俺の感覚が覚えてる。


「……もう、離さねぇ」