「そういうわけでこうなったんだ」


「ふざけんな。納得できるかこのヤロー」



近くにあったものを投げてやったけど、ものの見事にかわされた。


結果。殺意湧いた。


酷いなー、と爽やかな笑顔を向けてくるこいつはそこそこの友人から変人変態犯罪者に格下げしたヤローで、名前は宵(しょう)。



さて、なぜこの私、雨奈(あまな)がこうなっているのか。


状況を整理してみよう。





遡ること多分昨日。


私はバイト終わりに宵に相談があると近くの公園に呼び出された。


人気ないし危険かなーなんて思ってたけど、走って5分もすれば大通りに出るし、足にも声にも多少の自信がある。


それに何より、宵みたいな草食系男子と何かあるとか……ないわー。


とか思ってしまい、なんの疑いもせずに私は公園に向かった。