一年前の夏、私たちは出会いました。
白血病の患者と医者という立場で。


まさか、私たちが付き合うなんて夢にも思わなかった。
だけど、、、接していく上でお互いが気になり始め
付き合うことになったよね、、、

颯が私のことを好きだということ、分かっていました。
態度に出てたの。知ってた?

あなたは私に、たくさんのものをくれました。
形のあるもの。形では表せないもの。

何度も何度も、急変した。
その時、いつも私を呼ぶ声がしていました。

懐かしい、、聞いたことのある声だ、、、

その声のする方へ歩いていくと光が見えた。
光のなかを通ると、あなたがいた。

夜、眠っているとき夢を見たの。
あなたの夢、、、

少しだけ夢の話をさせてね。


夢の中でもあなたは医者でした。
どんな病気も治せる医者。

とても優秀で、すばらしい腕を持つ医者。
患者や同僚からの信頼も厚く、みんなから慕われていた。

颯、あなたならこんな医者になれる。
あなたが人一倍努力家なのはわたしが知ってます。

私の治療法を探してくれていたのみんなから聞いていたの。だから、大丈夫。




颯、あなたにあえて良かった。
本当に良かった。

私が好きになった人が颯で良かった。

本当にありがとう。楽しい1年間だったよ。
私はあなたよりも早く、死んでしまうけどちゃんと待ってるから。

やりたいこと全部して、私の分まで生きてほしい。
私が出来なかったこと、全部して後悔しなかったら教えてください。私が責任もって迎えにいくから。

あなたがくるまで、私は待ってます。
浮気したらごめんね?


最後にあなたにお願いがあるの。

私を治せなかったこと、後悔しないで。
自分を責めないでね。

私に治る力がなかっただけだから。

あなたは、名前も見た目も、風みたいな人でした。
今までもこれからもずっと、あなたのことが大好きです。

颯、本当にありがとう!

  20××年  4月10日  あおいより