病院へ戻ったとき、阪本さんからノートをもらった。


「葵さんの病室を片付けていたら、布団の間から
ノートが見つかったんです。

これは、、、立花先生にお渡しします。
葵さんのご両親からも了解を得ていますので。

じゃあ、、、」

そういって俺にノートを渡し去っていった。

何となく気になり、ページを開いていく。
そこには、俺たちが交わした言葉が所狭しと綴ってあった。

葵が付けていた言葉もあった。
治療の辛さ、、、
脱毛の不安さ、、、

最後のページをめくったとき、俺は号泣した。
葵からの手紙がノートに挟まっていた。