闇夜に光る満月の下で、僕は独り満天の星空を眺める。夜空にあまた輝く光は何万光年の時を経てたどり着いた光であると聞いたことがあるが、甚だ信じ難い。そんな疑り深さを通り越して、僕は星が好きだ。
星座にはたくさんの種類がある。夏にしか見ることのできない星座、冬にしか見ることのできない星座。地球はぐるぐる回っていて半永久的に同じ星空を眺めていると思い込んでいた幼少時代はもう遠い昔の話。今僕は、今夜やってくるであろう、ペルセウス座流星群をいまかいまかとまちかまえている。