「そういえば由陽さん、今日オシャレなアクセサリーしてますね。」



普段オシャレ下手な由陽さんが、今日は白い花のネックレスをしていた。




あれ?



このネックレスの花、どこかで見たような気が…。



「あぁ、これ?これは美奈ちゃんのお兄さんがプレゼントしてくれたのよ。

そうそう、プロポーズのときに貰った花束も、この花だったのよ。」



そう言って由陽さんはネックレスをちらつかせた。



「へぇ~、お兄ちゃんったらなかなかやるなぁ。」



「このお花、名前は分かんないけど、あたしもお兄さんも大好きな花なの。」




お兄ちゃんも好きな花…





それって、もしかして…






「この花ってね、山奥にしか咲かない貴重な花らしいの。だから、プロポーズのときは、わざわざ摘んできてくれたみたい。」



声を立てて笑う由陽さんを見ながら、あたしの頭は凄い速さで回転していた。





その白い花って…やっぱり…