⇒ Miruku side





『……ホストクラブにでも行けば?』



加々尾くんにそう言われて、本当に苦しかった。



あたしは結菜ちゃんに“加々尾くん大好き病”と言われる程、加々尾くんが大好きなのに。


そう言われた時、あたしの気持ちは少しも、加々尾くんに伝わって無かったのかな……って思った。



「会いたいな……加々尾くん……。」



三月十四日、ホワイトデー。


今日は男の人がバレンタインのお返しをする日であり。


城之内くんの歓迎会、アンド、あたしの誕生日会。



まだ少し肌寒いけど、もう暖かくなって来た今日この頃。


マフラーを首に巻いて、結菜ちゃんの隣を歩く。



ちなみに手袋は、加々尾くんのことを考え過ぎて、家に忘れてしまった。