着いた食堂は、老舗の店で、100年前からあると言う。
店長さんは、40年前からここで店を切り盛りしているらしい。

私達は同じテーブルで食べることにした。
料理はすでに準備されていたようで、すぐに出てきた。
出された料理は、昔から作り方を全く変えていない料理らしい。

「ねえ、もしかすると、この店の店長さんって、あの『山田 秋穂』のこと、何か知ってるかもしれないよ?」
美希の言葉で私達は気づいた。
確かに、この店は100年の老舗だし、店長さんは40年前からこの店にいるということは、何か知ってるかもしれない!

よく見たら、ここは春子さんの家の近くだ。
もしかすると、秋穂ちゃん自体を見かけているかもしれない。

私は店長さんがたまたま近くにいたので、その事について聞いてみた。

「あのー、ここの近くで山田秋穂ちゃんって子が行方不明になった事件ってわかりますか?」

すると、店長さんは固まってしまった。
「あなたたち、秋穂ちゃんを知っているの?!」
店長さんは私達に強い口調で聞いてきた。

「知ってるいると言うか…、話すと長いんです。とりあえず、秋穂ちゃんを見つけたいんです。」
私がそう言うと、店長さんはとても驚いた顔をした。

「無理よ。警察がとても頑張って調べたけど、秋穂ちゃんどころか、その所持品すら見つかっていないんだもの。」
店長さんはとても悲しそうな顔をしていた。

「秋穂ちゃんとはどんな関係何ですか?」
「秋穂ちゃんは、この店の常連客なの。それで、行方不明になったって聞いて、私も警察と協力して探したのよ。でも、結局見つからなかったわ。」
「何か、心当たりとかありますか?小さな事でいいので。」
「ごめんなさい。私はほとんど何も知らないのよ。」「ありがとうございました。」
私達が、ご飯をたべようとすると、店長さんが話しかけてきた。
「あなたたちは修学旅行で4日間しかいないのにどうやって探すの?」
「できるかぎりで。」
「名前を聞いてもいいかしら?」
私達はそう言われて、自分の名前を名乗っていった。
私の名前を言うと、店長さんは驚いていた。
「あなたの名前も秋穂って言うのね…」

そう一言言うと、キッチンに入っていった。

結局ほとんど何も情報を集めることは出来なかった。

私達は少し遅れてご飯を食べ始めた。