「ねぇ、なんかゲームして遊ばない?」
菜子がそう言ったのが始まりだった。
「もう、思い付くやつは全てやっただろ?」
「私もう、眠いよう…。」
「じゃあさ、せっかく夜何だし、呪いのゲームとかそんなのやらない?ちょっと調べてみる!」
そう言って菜子はケータイで【呪いのゲーム】と検索していた。
今日は、修学旅行で京都にきていた。まだ、今日が初日だけど、毎日遊びたいと言うことで、菜子の部屋に来ている。
「ねぇ、呪いのゲームとかやめようよ」
「そうだよ。それに眠いし…。」
美希と紫音が、ゲームをしたくないのか、菜子を止めようとしていた。美希は怖いからかもしれないけど、紫音は眠たいからだと思う。
「ねぇ、見て!これ、おもしろそうじゃん?」
そんな二人を無視して菜子がケータイを皆に見せていた。
そこには【ひとりかくれんぼ】という題名で、ルールが書かれていた。
【ひとりかくれんぼ】
1.このサイトを見たうちの誰かが「かくれんぼしよう」と寝言で言う。それに一人が答える
2.1分以内に隠れる。隠れる場所を何度も移動してよい。ただし、一度隠れた場所には1分以上隠れてないといけない。
3.「鬼」に見つかったら殺される。
4.「鬼」に見つからなかったら、現実に戻れる。だが、夜の12時にまた「かくれんぼ」をさせられる。
5.呪いがある限り永遠に繰り返される。
注意
この「かくれんぼ」は、「呪いのかくれんぼ」です。
一人でしなければなりまません。
「ねっ!どうよ!やってみない?」
菜子がとても楽しそうに言った。
「はあ?これ、どこがおもしれぇんだよ?」
「はっきり言って、いまいちだな。」
「ごめん。私も同じ意見。」
神谷くんと松田くんに続いて私も言った。
「えー?秋穂まで何言ってんのー?やろーよ!」
「もう、寝よう…?」
菜子の言葉を遮って紫音が言った。
さっきから眠いとか、寝ようとかしか言ってないような気がするけど…
「わかったよ…。もう、寝るよ。でも、その変わり、明日はやるからね!」
その菜子の一言にそこにいた皆が固まった。
たぶん皆、心の中で「勘弁して…」と言っているだろう。まさにそんな顔をしていた。
「じゃあ、おやすみ~」
そんなこともつゆしらず、菜子は呑気に寝始めた。
それに続いて皆もあわてて眠っていった。
それから何時間たっただろうか。暗くて時計がよく見えないが、12時に針があるのが見えた気がした。皆ぐっすり寝ている。
「何で起きたんだろう…?私も眠らなきゃ。」
そう思って眠ろうとしたときだった。
「か…くれんぼ、しよう…?」
菜子が寝言でそう言った。
「明日、やろうね。」
私は菜子には聞こえてはないだろうとは思っていたけど、つい答えてしまった。
そして、すぐに眠りについた。
しばらくして、私はまた起きた。でも、私がいたのは、薄暗い古い校舎の中だった。
「え?ここ、どこ?」
すると、アナウンスが聞こえてきた。
「一分数える間に隠れてください。一分たったら、『かくれんぼ』を開始します。」
その声は聞き覚えがあった。
「菜子?!」
私がそう言うのと同時にまたアナウンスが流れた。
「60、59、58、57、56、55…」
もうすでにカウントダウンは始まっていた。
「と、とりあえず、隠れないと…」
私はあわてて立ち上がった。よく見ると、私は寝間着を着ていたはずなのに、知らない学校の制服を着ていた。
とても動きにくい。でも、何故か隠れないと大変なことになりそうな気がして走って隠れる場所を探しに行った。
「45、44、43、42、41、40…」
いつのまにか残り40秒を切っていた。
「学校で隠れるとしたら…、教材庫とか倉庫がいいかな…?」
場所はわからないが、とりあえずそこをめざして走った。すると、廊下の奥の方に【教材庫】と書かれた部屋を見つけた。
「あっちに隠れておこう…。」
そう言って入った教材庫は、たくさん物が置かれていて、ずっと奥にある段ボールに入っておけば見つからないという自信があった。
「うわっ…、ほこりっぽい…。」
そこにはたくさんのホコリがあって、咳が出そうになってしまう。長い間隠れるのは無理そうだ。
私が別のところにいこうとしたときだった。
「16、15、14、13、12…」
もう、残り20秒を切っていた。仕方なくあの段ボールの中に隠れることにした。
段ボールの中は、真っ暗で何も見えなかった。だけど、音はよく聞こえてきた。
「4、3、2、1、開始。」
菜子のアナウンスが聞こえた。始まったらしい。
すると、遠くの方から菜子とは違う声がきこえる。
「も…い…かい?」
女の子の声のようだ。
「もう…いいかい?」
今度はちゃんと聞こえた。もういいかい?と言っているようだ。
それにしても、よく考えたら、この状況、まるで今日菜子が見せたあの【ひとりかくれんぼ】という遊びのルールとほぼ同じではないか。
「ま…さか、ね…」
だとしたら、「鬼」に見つかったら死んでしまうはず。
私はいきなり恐怖で体が震え始めた。
菜子がそう言ったのが始まりだった。
「もう、思い付くやつは全てやっただろ?」
「私もう、眠いよう…。」
「じゃあさ、せっかく夜何だし、呪いのゲームとかそんなのやらない?ちょっと調べてみる!」
そう言って菜子はケータイで【呪いのゲーム】と検索していた。
今日は、修学旅行で京都にきていた。まだ、今日が初日だけど、毎日遊びたいと言うことで、菜子の部屋に来ている。
「ねぇ、呪いのゲームとかやめようよ」
「そうだよ。それに眠いし…。」
美希と紫音が、ゲームをしたくないのか、菜子を止めようとしていた。美希は怖いからかもしれないけど、紫音は眠たいからだと思う。
「ねぇ、見て!これ、おもしろそうじゃん?」
そんな二人を無視して菜子がケータイを皆に見せていた。
そこには【ひとりかくれんぼ】という題名で、ルールが書かれていた。
【ひとりかくれんぼ】
1.このサイトを見たうちの誰かが「かくれんぼしよう」と寝言で言う。それに一人が答える
2.1分以内に隠れる。隠れる場所を何度も移動してよい。ただし、一度隠れた場所には1分以上隠れてないといけない。
3.「鬼」に見つかったら殺される。
4.「鬼」に見つからなかったら、現実に戻れる。だが、夜の12時にまた「かくれんぼ」をさせられる。
5.呪いがある限り永遠に繰り返される。
注意
この「かくれんぼ」は、「呪いのかくれんぼ」です。
一人でしなければなりまません。
「ねっ!どうよ!やってみない?」
菜子がとても楽しそうに言った。
「はあ?これ、どこがおもしれぇんだよ?」
「はっきり言って、いまいちだな。」
「ごめん。私も同じ意見。」
神谷くんと松田くんに続いて私も言った。
「えー?秋穂まで何言ってんのー?やろーよ!」
「もう、寝よう…?」
菜子の言葉を遮って紫音が言った。
さっきから眠いとか、寝ようとかしか言ってないような気がするけど…
「わかったよ…。もう、寝るよ。でも、その変わり、明日はやるからね!」
その菜子の一言にそこにいた皆が固まった。
たぶん皆、心の中で「勘弁して…」と言っているだろう。まさにそんな顔をしていた。
「じゃあ、おやすみ~」
そんなこともつゆしらず、菜子は呑気に寝始めた。
それに続いて皆もあわてて眠っていった。
それから何時間たっただろうか。暗くて時計がよく見えないが、12時に針があるのが見えた気がした。皆ぐっすり寝ている。
「何で起きたんだろう…?私も眠らなきゃ。」
そう思って眠ろうとしたときだった。
「か…くれんぼ、しよう…?」
菜子が寝言でそう言った。
「明日、やろうね。」
私は菜子には聞こえてはないだろうとは思っていたけど、つい答えてしまった。
そして、すぐに眠りについた。
しばらくして、私はまた起きた。でも、私がいたのは、薄暗い古い校舎の中だった。
「え?ここ、どこ?」
すると、アナウンスが聞こえてきた。
「一分数える間に隠れてください。一分たったら、『かくれんぼ』を開始します。」
その声は聞き覚えがあった。
「菜子?!」
私がそう言うのと同時にまたアナウンスが流れた。
「60、59、58、57、56、55…」
もうすでにカウントダウンは始まっていた。
「と、とりあえず、隠れないと…」
私はあわてて立ち上がった。よく見ると、私は寝間着を着ていたはずなのに、知らない学校の制服を着ていた。
とても動きにくい。でも、何故か隠れないと大変なことになりそうな気がして走って隠れる場所を探しに行った。
「45、44、43、42、41、40…」
いつのまにか残り40秒を切っていた。
「学校で隠れるとしたら…、教材庫とか倉庫がいいかな…?」
場所はわからないが、とりあえずそこをめざして走った。すると、廊下の奥の方に【教材庫】と書かれた部屋を見つけた。
「あっちに隠れておこう…。」
そう言って入った教材庫は、たくさん物が置かれていて、ずっと奥にある段ボールに入っておけば見つからないという自信があった。
「うわっ…、ほこりっぽい…。」
そこにはたくさんのホコリがあって、咳が出そうになってしまう。長い間隠れるのは無理そうだ。
私が別のところにいこうとしたときだった。
「16、15、14、13、12…」
もう、残り20秒を切っていた。仕方なくあの段ボールの中に隠れることにした。
段ボールの中は、真っ暗で何も見えなかった。だけど、音はよく聞こえてきた。
「4、3、2、1、開始。」
菜子のアナウンスが聞こえた。始まったらしい。
すると、遠くの方から菜子とは違う声がきこえる。
「も…い…かい?」
女の子の声のようだ。
「もう…いいかい?」
今度はちゃんと聞こえた。もういいかい?と言っているようだ。
それにしても、よく考えたら、この状況、まるで今日菜子が見せたあの【ひとりかくれんぼ】という遊びのルールとほぼ同じではないか。
「ま…さか、ね…」
だとしたら、「鬼」に見つかったら死んでしまうはず。
私はいきなり恐怖で体が震え始めた。