「なんか最近この貼り紙増えてない?」 「あー、なんかそれ時効近いんでしょ?」 「え、まだ犯人捕まってないんだ?!」 「うん、なんか逃亡中らしいよ」 街中で聞こえた声。 フードの隙間からちらりと見遣ると、そこには自分の父親の顔。 「早く捕まるといいね~」 「ほんとだよね~」 ―ああ。 本当に、そう思う。 「…絶対見つけてやる、親父」