君がこの家に来たのは一年前。

その時君は小さかった。


僕が来たのはずっと昔。

でも僕は今も昔もこの形。

硝子だから変わる事はないから。


最初は君の事が羨ましかった。
同時に憎かった。



君は白いフワフワな毛があって、
ご主人様にその毛並を撫でられて

君の赤い瞳に
ご主人様の顔がいつも写っていた。