会心の一撃を食らった翌日の日曜日。

俺は朝から気合い満々でいた。


アイツの今日のシフトは13時~20時まで。

俺は早朝の仕込みを終え、朝食も済ませた。

やっぱり体力勝負だから食事は欠かせない。


だけど、料理の味だなんて分からなくなるほど、俺の思考は奴の事で埋めつくされていた。



昨日、アイツから蹴りを見舞われた後。

俺がどんな想いをして自宅に帰って来たか、アイツは知らない。


蒸し暑い真夏の夕方という時間帯に、脂汗を掻きながら必死に痛みを堪えて。


女のアイツにはぜってぇ分からねぇ痛みだ。

だからこそ、許せねぇ。


首元に顔を埋めたくらいで蹴るか?

しかも、大事な部分を!!

まだキスマークすら付けてないのに。


ビンタといい、蹴りといい。

アイツは直ぐ手足が出るタイプらしい。

だったら、痴漢に遭った時も見舞ってやればいいものを。

何で痴漢に遭った時はあんなにも震えてたんだか。


意味わかんねぇ。

マジムカつく。