朝の忙しい時間が私は1番嫌いな時間。
特に冬の空気なんて冷たくて、顔が赤くなっちゃうから本当に嫌なの。

最寄りの駅まで徒歩15分。自転車で行けばもっとはやく駅に着くことができるんだろうけど、こうやって歩いてゆっくり景色を眺めたりするのは冬の朝でも唯一楽しみにしていること。

そしてもうひとつ。
毎朝駅に着いてから絶対に確認することがある。
「あっ」思わず声が出た口をとっさに押さえる(今日も見れた。。。)
いつも左から2番目のベンチに座る男子高校生。ヘッドホンをしながら読書をしていて、その横顔が私はとても好き。
(なんの曲聞いてるんだろう)
(どんな本読んでるの?)

頭の中で散々声に出すけど、現実では1ミリも声なんて出ていない。

話したい。声を聞きたい。
そう思いをめぐらしているうちに電車がホームに着いた。たくさんの人の中で私は今日も彼とは違う車両に乗る。