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苳は動物が好きだった。


いつも猫や犬について行っては


母に叱られていた。


あの日も、いつものように


猫の後をついて歩いていた。


青と緑のオッドアイが綺麗な


白と黒のブチ猫だ。


いつものノラ猫とは違う。


苳は幼いながらに何か感じていたのかもしれない。


ただひたすら、


振り向くこともしない猫の後をついて行くと


気づけばとても景色が綺麗な場所に出ていた。


「わぁ…すごい!」


苳がキラキラと目を輝かせていると


横で座っていた猫が


にゃあ、と一回鳴いた。













ーendー