ケータイ小説 野いちご

モバイバル・コード

プロローグ『幼き日々と現在と』
2章『霧島慶二』

──20時15分


「……だそうです。……さて、本日の特集です!」


 学校が終わり、週に2回ある皿洗いのアルバイトを早退してきた。


 丁度、国営テレビをつけたら今まさにという場面か。


 テレビの中の女性キャスターが生放送を意識してか、凄く笑顔な気がする。


 画面左上の『Live』の文字があると生中継だって分かりやすいよな。


「これからの情報化社会の展開について、また最新携帯ゲームの情報について盛りだくさんでお届け!

今中高生に絶大な人気を誇るあの方の特別インタビューを生放送にてお届けしちゃいますね。」


 調子よく続けるキャスターの声を聞きながら、オレはハンガーにブレザーをかけていた。


「運営から1年にして、10代20代の若者のなんと“95%”が使用している、国営サイトがあります!

『日本電脳遊戯協会 会長』にして政府の『特別情報省 情報技術第二開発部 部長』の霧島慶二さんにお越しいただきました! どうぞお入り下さい!!」


 若者の95%も使ってるのか?


 なるほどな、携帯を持っていないオレがアンモナイトの化石のように見られるわけだ。


 しかし慶兄の晴れ舞台、自分の事のように嬉しいな。


 画面の奥から『霧島慶二』がスモークと共に現れた。

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