ケータイ小説 野いちご

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モバイバル・コード

プロローグ『幼き日々と現在と』
1章『携帯電話』

 疲れと嬉しさが同時にやってきた昨日から一転して、今日は月曜日。


 また学校とバイトの日々だ。


 昨晩、オレは加藤さんと別れた後で携帯ショップに行って初めての登録をした。


 何を言われても「安いプランで」としか言わなかった気がする。


 携帯ショップのお姉さんが不思議そうな顔をしていたのは覚えてる。


 初めての携帯電話で色々と試してみようと思ったが、電話以外の機能をろくに知らない。


 ましてアドレス帳には誰も入っていない。


 って、こんな事してる場合じゃない……早く学校に行かないと……。


 いつもの3点セット、時計と財布と学校のカバン。それに……。


──『携帯電話』


 これで4セット。なんだかんだで……嬉しいな。何度も見つめる液晶画面の煌きが、自分の心模様に見えた。


 家から学校までは自転車通学、いつもの道路にいつもの商店街。


 オレは、少しだけ勇み足で学校に向かっている。なんだか、嬉しくて。

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