「ねぇ、ひまりちゃん。
今日の帰り……ひま?」



冷泉くんとしゃべらなくなってから10日くらいたった頃。



放課後、あたしはひまりちゃんの席に行った。



「うん。
暇だよ~。
なんで?」



片づけの手を休めて、イスに座ったままあたしを見上げるひまりちゃん。



一方のあたしは、両手をすりすり、モジモジしながらひまりちゃんの顔を見る。



「今日、星ちゃんが学校に来るの……。
サッカー部の試合で……」