とある日の夜中。


全然寝れない。

今日の私は、やけに目が冴えていた。


2時間近くこうしているけれど、眠くさえならない。

時刻は午前1時過ぎ。

明日は休日だし、特に予定はない。
でも朝はなるべく早く起きるようにしているのに……


私は水でも飲もうとリビングへ向かった。



階段を降りてリビングのドアにたどり着くと、薄暗く電気がついていることに気がつく。


誰か起きてる…?


ゆっくり開けた扉の先には、かすかな寝息をたてた架神君がいた。

机に広げた雑誌のようなものに突っ伏している。


「架神君…?」


軽く背中を叩いてみるけれど、反応はない。


ぐっすり眠ってしまっているみたいだ。


私は、イスにかかっていたパーカーを架神君にかけた。
その時、ふと雑誌が目にはいった。


その雑誌は架神君のイメージとはかけ離れた、女子小学生向けのファッション雑誌だった。


「っ……」


なんだろう、この、見てはいけないものを見てしまった感は。


架神君は夜な夜な女子小学生のファッション雑誌を…いや、そんなはずはない。
そんなはずは……!!