食事を終えた私達は、思い思いのことをしていた。


一ノ瀬先輩は未だに戻ってこず、

鈴屋君と南條君は自室へ、

悠希と高城君と架神君は3人してお風呂へ行った。

ほんと、みんな仲がいいのか悪いのか…。


そして、雨宮先輩は1人キッチンで食事の片付けをしていた。


「雨宮先輩、私も手伝います」


私の声を聞くと、雨宮先輩は少し驚いた後ににっこり優しい笑顔を向けた。


「ありがとう。でも、緊張して疲れたでしょ?くつろいでてよ」


あぁ、なんて優しい人なんだろう。

1日変な人たちを見てきたからか、
雨宮先輩がすごく眩しく感じる。


「私、家事は割と好きなんです!お皿、洗いますね」


私はシンクに溜まった食器に手を伸ばそうとした。

すると、


「まって!じゃあ、食器拭くのお願いしてもいい?女の子の綺麗な手が荒れるのは嫌だから」


雨宮先輩は若干苦笑気味でそう言うと、食器を洗い始めた。