【七彩side】
「ありがとうございました」
手を前で重ねて、お辞儀をする。
カランカランと音をたてて、本日最後であろうお客さんが帰った。
「ふーっ」
今日のバイトも平和に終わった。
「七彩ちゃん、慣れてきたわね~!」
私にいいこいいこ、と言うように頭を撫でる涼子さん。
なんか恥ずかしくて、くすぐったくなって目を細めた
「じゃあ夕飯の準備しちゃうか!」
涼子さんはカフェの入り口の【OPEN】を【CLOSE】に変えると、2階へ続く階段を登る。
んんん?
夕飯??
あ!!!
「涼子さん!今日、飛鳥、夕飯いるって言ってました!」
忘れるところだった!!
「あら、飛鳥が?わかったわ~」
「あ、あと…」
「うん?」
あと4人分追加らしいです、なんて言いたくない。
うわぁぁぁあ!!
嫌だぁぁぁあ!!
まぁ、飛鳥の家だからそんなワガママ言えるわけないけど!!(2回目)