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あれからたっぷりと寝たあたしは20時頃に叩き起こされた。


寝惚け眼でリビングに戻ると、部屋には十夜しかおらず、ソファーに腰を下ろすなり「食え」とお弁当を差し出された。



「わーい。おいしそー。いただきまーす」


お腹ペコペコだったあたしは、そのお弁当を有難く頂戴し、空腹を満たす。










「送る」


「え、もう?」



ご飯を食べ終わって数分後、突然立ち上がった十夜に目を見開いて驚くあたし。



だって今食べ終わったばっかりだよ?


もうちょっとゆっくりさせてくれてもいいじゃん!



文句言ってやろうと思ったら十夜は既に立ち上がっていて。


決定事項だとでも言うように玄関に向かって歩き出した。



「ちょ、待ってよ!」



慌てて立ち上がり、足元に置いてあった鞄を素早く掴んで追いかける。



何、この慌しさ!食べてすぐはキツイんですけど!


スタスタと歩いていく十夜に不満が募るものの、直接言う勇気は無く。


かと言って性格上溜め込めないので心の中で文句を言いまくってやった。