恭汰のスマートフォンがiPhoneに変わっていることに気づいたのは、最近のことだった。

「渋谷さん、ケータイ変えたんですか?」

同僚の声に京香はチラリと恭汰の方に視線を向けた。

同時に、恭汰の手に持っているものが最新版のiPhoneだと言うことに気づいた。

(先輩、ケータイ変えたんだ…)

道理で見つからなかった訳だと、京香は心の中で呟いた。

「前のヤツを間違えて洗濯機に入れちゃって壊れたんだ。

それで店員に勧められるままiPhoneにしたんだけど、これが結構使いにくくて」

恭汰は苦笑いをしながら同僚に言った。

「へえ、でもすげーな。

俺もiPhoneにしようかな」

同僚は笑いながら言った。