その日の事を奈美に話すと、怒ったり喜んだりと感情の上げ下げが激しかった。
「はぁ!?雅さんがあの篠原組の組長!?」
「狙われてる!?あんた大丈夫なの!?」
「同居って…雪、良かったじゃない!」
…と、まあ。こんな感じで。
それから1週間。
毎日秦さんは大学の送り迎えをしてくれている。
雅さんは仕事が忙しいらしく、夜のしか時間が空かないんだとか。
組長さんは大変らしいです。
今はバイトの帰り。
雅さんの隣に居る。
「あ、雅さん秦さん。」
「どうしたの雪ちゃん。」
「父と母が明日なら時間が取れるそうです。
今メールが来て…急ですいません。」
たった今、お母さんから
『あ、そうそう!
明日はお父さんも私も時間がたっぷりあるわよ。
雪ちゃんの彼氏二人に会えるなんてお母さんドキドキしちゃう!
綺麗にしないとねっ♡
もうっ雪ちゃんったら誰に似たのかしら……
二人の男を手玉に取るなんて!
今日はお赤飯炊いてお祝いよ。
早く帰ってきてね。 母』