港は19の時だった。ファーストフード店で働いていた。








「いつも君のおかげだ。これからもよろしくな。」


「はい!ありがとうございます!」


港は、よくお客様とのコミュニケーションもよく、気に入られていた。


「お先に帰ります。お疲れ様でした!」


「「「お疲れ様です!!!」」」


港はある場所へ向かった。仕事終わりにいつも行っているお気に入りの場所。


「ここは、本当に落ち着くなぁ!」


丘の上にあるこの場所は、町を見渡すことが出来る場所。


「…っっ!ひっく…!!!!」


「えっ?」


誰か泣いている?のか声が聞こえる方へ行くと、女の人が泣いていた。


「大丈夫ですか???」


「!!!!!!!」


女の人は、目に涙を溜めてこちらを向いた。


「はわわわっ!!!!す、すみません!!!」


「どうかしたのですか?僕でよければ、そばにいますよ。」


「…!!そんな悪いですぅっっ!ひっく…!!」


「良いですよ!悪いことじゃありませんよ。」


すると、女の人はまた泣き出した。


「よしよし。」


港は、彼女の頭を撫でた。


「!!!!!!!!」


「泣きたいときは泣けば良いんですよ。」


「っっひっく!!!!ひっくっ…。」


港は落ち着くまで、ずっとそばにいた。


「…………。ありがとうございます、こんな人に。」


「いいえいいえ。大丈夫です。落ち着きましたか?」


「はい!お陰さまで。あのもし良かったら、お礼させて頂きたいのですが、、?」


「そんな!!全然良いですよ!お礼なんて!」


「いいえ!お礼させて下さい!今日はちょっと無理なんで日を改めて!お願いします!」


「…分かりました。また日を改めて良いですよ。」


「良かった!!!ありがとうございます!!」


港はこの笑顔に少しドキッとした。


「ああああっ!す、すみません。電車の時間遅れるので失礼します!
本当にありがとうございました!!」


「あ!あの。すみません。お名前を教えて頂けませんか?」


「はい!私は 鈴城 美春です!あなたは?」


「僕は、朝日 港です。」


「港さんですね!覚えておきますよ!また会いましょう!」


「はい!!さようなら!!」


彼女は、頭を下げて走っていった。


「美春さん。可愛い名前だなぁ…」


港も家に帰っていった。