「…………私、」


思うように次の言葉がでてこない。

やばい、やっぱり緊張で……。


「私っ、………杉崎くんのことが…す「ストップ!」


大声で彼が叫ぶ。

え?

いきなりの大声でびっくりして下を向いていた顔をあげる。


「女の子に先に言わせるなんて男としてかっこ悪いじゃん。……ごめんね、先に俺から言わせて。」


困ったような照れたように笑っている彼。


まさか、……恋愛に疎い私でもなんとなくわかる。

私の予想が当たってれば……


「……中里、俺、お前のこと好き。俺と付き合って下さい。」


杉崎くん…。


「俺、勉強できねぇし、サッカーもベンチだし、ヘタレだし、中里に釣り合ってないのわかってる。でも、好きなんだ。」


一生懸命、私に気持ちを伝えようとしてくれる彼。


そんな彼を愛しいと思った。


私は、泣きながら笑ってしまった。